いろいろな産地のコーヒーの独特の美味しさを感じとる人間の舌は、その器によってもやや感じ方が変わってきます。そもそもコーヒーには、その産地によって酸味が多かったり、苦味が強かったりします。その酸味や苦味の組合せによって、その産地特有の味を醸し出しています。産地特有の味は、収穫時期、その時の気候やその収穫方法などによって若干の違いが出てきます。ただ、根本的にはその産地特有の味覚は変わりません。一般的に言われるのは、モカやキリマンジェロが酸味が強いと言われています。ただ、コーヒー通であれば、その酸味もモカ特有のものとキリマンジェロ特有のものとに区別できます。コロンビアなど中米でとれる豆の場合は、酸味が少し抑えられ苦味も少し感じるというのが一般的な評価です。これらのコーヒーの評価は、飲む時に味覚や臭覚で感じるものです。もし、これに視覚が加わればさらにマニアックにコーヒーを感じることができるはずです。通常コーヒーを飲むときは、紙コップや陶磁器のカップなど人それぞれです。紙コップ以外で飲む場合は雰囲気を変えて味わうことが可能です。たとえば、陶磁器製のカップでは、有名なものだとドイツのマイセン、イギリスのウェッジウッドやデンマークのロイヤルコペンハーゲンがあります。これらのカップは白磁の陶器が多く、カップとソーサーの組合せになっています。これらのカップに注がれるコーヒーは、紙カップで味わうその味とは違う高級感を味わうことができます。真っ白なコーヒーカップに注がれるコーヒーはそのもの自体の色も楽しむ事ができます。したがって、その味わいもまた、格別なものとなるはずです。その日の気分や場所などによって変えてみてはいかがでしょうか?また、人の味覚は舌で感じますが、舌は味の種類によって感じやすい場所が違います。舌先は甘み、舌の側部は酸味、奥は苦味といった具合です。これは、口の中でのコーヒー液の広がりにより多少の味の感じ方が変わることを意味しています。コーヒーカップの口が狭いと舌の真ん中をコーヒーが流れていくので酸味を感じやすい側部にあたりにくいため、酸味が抑えられます。逆にコーヒーカップの縁が広いと一気にした全体にコーヒーが広がりやすく、酸味も感じることできるのでさまざまな味を同時に感じることができます。甘み、酸味、苦味を同時に感じることができるのです。コーヒーを飲む時、コーヒーカップをチョイスすることを忘れがちですが、時、場所、目的に合わせてチョイスすることで視覚から味覚にかけてコーヒーを味わって、楽しむことができます。